赤い風車

随分と前のことになる。
画家ロートレックの半生を描いた「赤い風車」という映画を見た。
ロートレックが足繁く通ったキャバレー、ムーランルージュの建物が赤い風車。
ロートレックは足をケガして、足の成長が止まってしまい、
極端に足が短い姿となってしまった。
そんな自身の容姿に引け目を感じて、幸せをつかみ損ねてしまった、
そして、華やいだ踊りを描写したのとは裏腹に、
彼自身は寂しさや孤独を募らせてしまう、
そんな感じの映画ではなかったろうか。
何分、大昔のことで内容はほとんど忘れてしまったのだが、
ほのかに頭の片隅に残っている映画の印象をひと言で言えば、
“侘しい”であるのかもしれない。

赤い風車

松本市美術館で開催されている「ロートレック展」を見に行った。
本格的な油絵のようなものは展示されていなかったが、
若き日のロートレックの素描や、
彼の十八番であるポスター作品を多数見ることができた。
先入観というものはやっかいだ。
どうしても、作品の一つ一つにもの悲しさを見つけようとしてしまう。
すなおに、彼が憧れたのであろう楽しい雰囲気を味わえばいいのかも。
ただ、これまた思い込みかもしれないのだが、
描かれている人物に“ほのぼの”とした表情があまりなかったような。
なんにせよ、19世紀末のパリの文化、その一端に触れられた展示会であった。

赤い風車

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