この夏は例年になく入道雲を見るような気がする。


 先日知ったのだが、近江(滋賀県)や越前(福井県)では、入道雲のことを「信濃太郎」と呼ぶことがあるそうだ。なんでも長野県の方角、つまり東の方に入道雲ができやすいからのようだ。でも、すぐとなりは岐阜県なのだから、どうして「飛騨太郎」とか「美濃太郎」にならなかったのだろう?信州には入道(大男、ダイダラボッチ?)が住んでいるという言い伝えでもあったか。


 どうか災害がおきませんように、コロナ禍が早く収束しますように、オリンピックが無事に進行しますように、湧き上がる雲に祈りにも似た畏敬の念を抱いてしまうのは、私だけだろうか。

 唐松岳は、ゴンドラやリフトを使えば、健脚でなくても日帰り登山が楽しめるので、北アルプス初心者向けの山だ。


山頂に立てば、真正面に剱岳が迫る。


 日本の高山では普通、落葉樹林帯の上に針葉樹林帯、さらにその上に灌木樹林帯(主にハイマツ)という配置になる。しかし、唐松岳では、そのルールに当てはまらない場所がある。リフトを降りて八方池までは気持ちのいい稜線歩きなのだけれど、その上に突然広葉樹のダケカンバの林が現れる。しかもそのダケカンバ、けっこう太い。自然の不思議さが味わえる。


 善知鳥(ウトウ)は海鳥だ。その海鳥の名前を冠した峠が長野県塩尻市にある。なんとも不思議なので調べてみた。


 信州の方言辞典によれば、中信から南信にかけて、「空洞」のことを「うどー」と言うことがあるらしい。「うろ」がなまったものかもしれない。「信州百峠」という本や現地の案内文によれば、峠の地形から「うとー峠」と呼ばれたのだろうということだ。ただ、断定はしていないが、「善知鳥」という表記になったのは、ある民話が重なってしまったらしい。


 その民話とは、おおざっぱに次のような内容だ。
 ある猟師の親子がウトウのヒナを捕まえた。珍しいので都で売ろうとするのだが、ウトウの親が追いかけてきた。ある峠にさしかかって吹雪にあい、双方の親はともに子を守って死んだというのだ。
 その峠が「善知鳥峠」であったかどうかはともあれ、この物語、室町時代には広く流布されていたらしく、驚くことに世阿弥がその後日譚を能の一演目として創作してしまった。死んだ猟師の父親が地獄に落ち、鳥の亡者に苦しめられるという内容だ。

 民話の中身、うがった見方をすれば、人間社会に実際に起きた出来事をウトウになぞらえたのではないかと思ってしまう。当時は、人身売買もあったのだろうから。フフッ、現代人の下衆のかんぐりか。親が子を思う情愛の民話とみておくのが無難かもしれない。

 高山植物の情報がチラホラきかれるようになってきた。天候の不順に加え、コロナの騒ぎでなかなか登山が楽しめないのが残念だ。

 コマクサは砂礫地に咲く。


地学の小泉武栄先生によれば(「山の自然学」(岩波新書))、砂礫地は表土がかなりのスピードで移動するのだそうだ。普通の植物はその移動に耐えられないのだが、コマクサはそれに耐えられるように進化したようだ。ただ、砂礫を構成する岩石の成分との相性があるようで、流紋岩や花崗岩が好きなんだって。


 さて、トウヤクリンドウは何がお好き?



 上田駅前の長野県道162号・上田停車場線は、実延長が日本一短いとのことだ。わずか7mで、横切って(?)いる横断歩道の方が長いくらいだ。写真の横断歩道右側1mくらいのところから左側数mのところまでが、道路の延長だそうだ。


 本来は、上田市中央1丁目の交差点まで100mを超える長さがあるのだが、県道77号・長野上田線と大部分が重複している。重複(重用)区間は、数字が若い方(つまり数字が小さい方)が優先される。(一説には延長が長い方) 実はその部分を除いても上田駅の真ん前から50m超あったのだが、新幹線がとおり、駅がきれいになったとき、そのほとんどが上田市に移管されてしまった。(上田市が駅前広場を整備した)
 で、わずか7mとなってしまった。
 重複区間を含む総延長が一番短い県道は広島県にあるそうだ。

 須坂市には特にシンボリックなものがないのだけれど、須坂藩・堀のお殿様の御在所でもあって、かつての文化的な町の趣を残している。明治時代には製糸業で栄え、上高井郡の中核都市として、現在の須坂東高の近くに郡役所が建てられた。いにしえの郡役所の建物が、長野県内で唯一残されている。


 郡役所の機能を失ってからは県の上高井地方事務所、須坂保健所として活用されたが、今はその役目も終え、須坂市のものとなっている。

< 2021年07>
S M T W T F S
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カテゴリ
QRコード
QRCODE
インフォメーション
長野県・信州ブログコミュニティサイトナガブロ
ログイン

ホームページ制作 長野市 松本市-Web8

アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 1人
プロフィール
上穂悠生