白樺 青空 南風

岩手県出身の千昌夫さんが歌う「北国の春」、
歌詞に登場する「ふるさと」は東北をイメージしていた。
作詞のいではくさんが南佐久郡南牧村の出身と知って、
長野県が北国であってもいいのかと、
妙に納得してしまった。

同じ南佐久郡の佐久穂町にある八千穂高原は、白樺林が有名だ。
新緑の白樺を見に出かけた。


トウゴクミツバツツジは既に盛りを過ぎ、
レンゲツツジはまだツボミを蓄えている状態であった。
どうも、白樺のうまい引き立て役がない。


ウグイスの鳴き声をハルゼミがかき消し、
遠くでカッコウが鳴いていた。
音声は写真にできない。

近くのカラマツ林の樹影では、ベニバナイチヤクソウが、
目立たず、本当に目立たずに、開花に備えていた。


地道な人生を生きてきた人のようなひそやかさであった。

南佐久郡南牧村にあるパラボラアンテナ群は壮観だ。



はるか宇宙の彼方から届く電波をキャッチして、
宇宙の謎に挑んでいるんだろうな。



この施設、正式には国立天文台野辺山宇宙電波観測所というようだ。
最大のパラボラアンテナは口径45mだそうな。



レンズに入りきらないほどでっかい。

近くの佐久市臼田にはJAXAの臼田宇宙空間観測所がある。
こちらのパラボラアンテナはさらに大きく、64mあるということだ。
近くで見たことはないが、北八ヶ岳からはその大きさがよくわかる。

このところ、重力波を捉えただの、ブラックホールを撮影しただの、
文系人間の理解を超える宇宙の話題がにぎやかだ。
宇宙の起源は専門家におまかせして、
この夏は、せめて高い山の上からでも、
満点の星空を楽しむこととしたい。

上高地がグリーンシーズンを迎えた。
この季節、上高地の林床をにぎわすのはニリンソウだ。



特に、明神池から徳沢までは圧巻だ。
覆い尽くすばかりのニリンソウに、
のんびりした散策が楽しくなる。



お猿さんがわがもの顔で歩いて(?)いるのも、微笑ましい。



やあ、コゲラ君、こんにちは。



君は山の中に住んでいるんじゃなかったの?
こんな町中に巣をつくって、ほんとうに大丈夫なの?
だいいち、エサはどうするの?



おおっ、そんなにたくさん口にくわえて・・・。
子育ては大変なんでしょうね。

えっ? もうお出かけですか。



ヒナが無事巣立つことをご祈念申し上げます。

まだ雪が残っているというので、躊躇してしまっていた。
そうしたら、ローカル放送のニュースや地方紙で、
水芭蕉が見頃を迎えているというので、
矢も楯もたまらず出かけてしまった。
長野市鬼無里の奥裾花自然園だ。
雪がとけた湿地帯では、
多くの水芭蕉が可憐な花を咲かせていた。


水芭蕉もよかったが、ブナの木々も若葉を繁らしはじめていた。
水芭蕉の白とブナの若葉色がとてもマッチしていた。


自然園へ向かう道沿いでは、
遅咲きの桜が、今シーズン最後のはなやぎを見せていた。


りんごの木は長野県内にはごまんとあるのに、
花が咲いた、あるいは咲いているというニュースをあまり聞かないのは、
自分がニュースをあまり見ていないせいなのだろうか。
桜や桃、杏のような華やかさはないけれど、
りんごの白い花が今盛りとなっている。



ただ、摘花のため花のにぎわいが減ってしまう。
秋の味覚のため、いたしかたないことだが。
そんなせいもあって、りんご畑の中に菜の花が咲いていると、
ついつい黄色の刺激に目をうばわれてしまう。
とんだ浮気者だ。


野山が新緑の季節を迎えた。
木の芽吹き時のわずかな合間に現れる淡い薄緑を、
なんと表現したらいいのだろう。


木の種類によって、微妙に色合いが違っていて、
まさにシンフォニーだ。
山の中の逍遙は、
こういった出会いに楽しみがある。


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