知床旅情
2022/08/16
今、日本経済新聞で、俳優の山崎努さんの体験記が連載されている。
2作目の映画「地の涯に生きるもの」で、森繁久彌さんと共演した。
舞台は北海道知床。

山崎さんの回想によると、
主役の森繁さんは、監督から映画の中で何か歌ってほしいと頼まれて、
昼食の休憩時間に、サラサラと、名曲「知床旅情」を書きあげてしまったようなのだ。
メロディも即興だ。
あぁ、なんと
ちったあ呻吟艱苦してくれていたのなら、
私のような才能のない人間も、少しは報われたかもしれない。

いろいろ検索して知ったのだが、
歌詞の3番の最後、つまり歌のラストの部分、
「白いカモメよ」の「よ」は、もともとは「を」だったというのだ。
忘れちゃいやだよ 気まぐれカラスさん
私を泣かすな 白いカモメ「を」
たった1字の違いだが、歌詞の意味合いはだいぶ異なる。
カラスやカモメへの呼びかけであるものが、
「を」にした場合、
君(出て行く人) = カラス
私(残る人) = カモメ
という構図になる。
手直しは、歌をヒットさせた加藤登紀子さんによるものらしい。
呼びかけであっても、旅の風情は損なわれないし、
旅の思い出の歌として印象に残る。
でも、森繁さんは「を」にこだわったらしい。
映画では、出征する息子(山崎さん)の祝いの宴のシーンで、
漁師の父(森繁さん)が歌うという設定であった。
でも、歌詞の内容は、それにはそぐわない。
創作の背景を知れば、歌の中身は、
映画関係者と地元の人々との、交歓と別れだということに想像がおよぶ。
3番は主客が入れ替わってしまってわかりづらいのだが、
森繁さんは自身を気まぐれカラスになぞらえて、
撮影に協力してくれた地元の人たちに、
感謝の気持ちを伝えたかったのではなかったか。

2作目の映画「地の涯に生きるもの」で、森繁久彌さんと共演した。
舞台は北海道知床。

山崎さんの回想によると、
主役の森繁さんは、監督から映画の中で何か歌ってほしいと頼まれて、
昼食の休憩時間に、サラサラと、名曲「知床旅情」を書きあげてしまったようなのだ。
メロディも即興だ。
あぁ、なんと
ちったあ呻吟艱苦してくれていたのなら、
私のような才能のない人間も、少しは報われたかもしれない。

いろいろ検索して知ったのだが、
歌詞の3番の最後、つまり歌のラストの部分、
「白いカモメよ」の「よ」は、もともとは「を」だったというのだ。
忘れちゃいやだよ 気まぐれカラスさん
私を泣かすな 白いカモメ「を」
たった1字の違いだが、歌詞の意味合いはだいぶ異なる。
カラスやカモメへの呼びかけであるものが、
「を」にした場合、
君(出て行く人) = カラス
私(残る人) = カモメ
という構図になる。
手直しは、歌をヒットさせた加藤登紀子さんによるものらしい。
呼びかけであっても、旅の風情は損なわれないし、
旅の思い出の歌として印象に残る。
でも、森繁さんは「を」にこだわったらしい。
映画では、出征する息子(山崎さん)の祝いの宴のシーンで、
漁師の父(森繁さん)が歌うという設定であった。
でも、歌詞の内容は、それにはそぐわない。
創作の背景を知れば、歌の中身は、
映画関係者と地元の人々との、交歓と別れだということに想像がおよぶ。
3番は主客が入れ替わってしまってわかりづらいのだが、
森繁さんは自身を気まぐれカラスになぞらえて、
撮影に協力してくれた地元の人たちに、
感謝の気持ちを伝えたかったのではなかったか。
