大沼池の青

志賀高原には湖沼が数々あれど、
赤石山、志賀山に囲われた大沼池は、
言いようのない青い色をたたえていて、
特異な存在だ。
最寄りの駐車場から歩いて1時間ほどかかり、
四十八池とともに志賀高原の核心部を成している。

大沼池の青

写真ではうまく表現できていないのだが、
青絵の具に、緑と白を少しずつ溶かし込んだ、
そんなような色をしている。
午前と午後で色が違う。
太陽の位置によって色合いが変わるようだ。
池の向こうとこっちでも違っているみたい。

池の管理を任せられているとおぼしき方に、
青い色の秘密を聞いてみた。
一つは透明度が高いということ。
オレンジジュースくらいのpH4で酸性が強く、
生き物が住めないために透明度が高いのだそうだ。
そして、その酸性を作っているのが、
赤石山から流れてくる鉱物の成分。
高い透明度と鉱物の成分により、
波長の長い赤系統の色は拡散し、
波長の短い青系統の色が我々の目に届くのだそうだ。
空が晴れ渡れば、その青さはいっそう引き立つとのことだ。

大沼池の青

はるか昔の中学時代(昭和50年代)、
学校の行事でこの大沼池をめぐったことがある。
当然と言えば当然なのだが、
中学生のガキには池の色なんてどうでもよかったのだろう、
どんな色をしていたかなんてとんと覚えていない。
今はその神秘な色に感動している。
歳をとるとはそういうことかもしれない。

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