一之輔師匠

何年か前、春風亭一之輔師匠の落語会でのこと、
師匠の目の前、一番前の特等席が一席空席となっていた。
当然ながら師匠は気になって、空席の隣の女性に質問した。
その女性曰く
娘と来る予定であったが、娘が急に産気づいて来られなくなった、とのこと。
師匠が出産に立ち会わなくていいのかときくと、
楽しみにしていたのだから、是非落語に行ってくれと、娘から言われたので、
落語の方に来た、というのだ。
師匠はこれにいたく感激したらしい。
この話を全国で吹聴しまくったということを、
一年後の落語会で枕として使っていた。
そうなのだ、一之輔師匠の落語は、
孫の誕生をすっぽかしてでも聞きたいのだ。
(いずれ孫には恨まれるとは思うが・・・。)

この春から夏にかけて、春風亭一之輔師匠の落語を2度も楽しんだ。
師匠の落語は、大仰な身振り、百面相ともいえる多彩な顔の表情、
ときに強硬すぎる発言など、楽しみは豊富だ。

先日、長野芸術館での落語では、
小学生の要望に応えて、アレンジした「初天神」を披露した。
あれ?
釣瓶師匠と出演した、NHKの某番組でも「初天神」やらなかったっけ?

小学生がいるにもかかわらず、花魁が登場する「お見立て」という落語もあった。
小学生には話の筋が今ひとつわからなかったかもしれない。
でも、小さいときから名人の芸に触れるというのは、貴重な体験だと思う。
(話の筋がわかるようでも困るのだが・・・。)

当日は、暑くて、湿気もある日であったのだが、
それこそ春風のような面持ちで、帰路につけたのであった。

一之輔師匠

< 2025年05月 >
S M T W T F S
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カテゴリ
QRコード
QRCODE
インフォメーション
長野県・信州ブログコミュニティサイトナガブロ
ログイン

ホームページ制作 長野市 松本市-Web8

アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 1人
プロフィール
上穂悠生