楳図かずおの奇跡

  奇跡は 誰にでも 一度おきる
  だが おきたことには 誰も気がつかない

もう40年ほど前のこと、
月2回発刊のマンガ雑誌「ビッグコミック・スピリッツ」を毎号買っていた。
ちょうどそのとき連載していたのが楳図かずおさんの「わたしは真悟」だった。
その「わたしは真悟」の毎号の扉絵に、
冒頭のフレーズがあった(と思う)。

楳図かずおの奇跡

「わたしは真悟」は、マンガで「奇跡」を表現しようと試みたものか。
産業用ロボットが人間になる。
そんな突拍子もない発想は、楳図さんならではとしか思えない。
ただ物語の終盤、展開があまりに混乱してしまったのは、
ちょっと悔やまれる。
それはさておき、印象的な場面が数々あった感慨深い作品であった。

マンガ家の楳図かずおさんが亡くなられた。
少年期から青年期にかけて、楳図さんのマンガにはお世話になった。
恐怖をありがとう。
面白いギャグをありがとう。
そして、エンターテイメントをありがとう。

およそ一般の人が思いつかない奇っ怪な生き物(化け物?)
血を飛び散らせた死体
残酷なシーンも平気で描く。
どぎつい描写は楳図さんのお得意とするところ。
恐怖におののく少女の表情なぞは、
ああっ、それはもう・・・

楳図かずおの奇跡

突然やってくる恐怖、
おっかねえ。
でも、小っちゃなお○○ちんをさらに縮みこませながらも、
子どもの心はさらに次のページを読みたくてしようがなかった。

手元に現物がないのでうろ覚えなのだが、
「漂流教室」のラストシーン
天空を少年少女が駆け上っていく姿ではなかったか。
「希望」、これもまた楳図さんの作品に現れる。
今頃は空の高いところで「グワシ」とやっているのではないだろうか。

< 2025年05月 >
S M T W T F S
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カテゴリ
QRコード
QRCODE
インフォメーション
長野県・信州ブログコミュニティサイトナガブロ
ログイン

ホームページ制作 長野市 松本市-Web8

アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 1人
プロフィール
上穂悠生